供託とは
供託(きょうたく)とは、一定の財産(金銭、有価証券など)を国家機関である供託所に提出して、その管理を委ね、最終的には供託所がその財産をある人に取得させることによって、一定の法律上の目的を達成しようとするために設けられている制度である。
供託根拠法令
供託が認められるのは、法令(例えば、民法、商法、民事訴訟法、民事執行法等)の規定によって、供託が義務付けられている場合または供託をすることが許容されている場合に限られている。
供託の根拠となる法令を供託根拠法令(きょうたくこんきょほうれい)という。
供託根拠法令の一覧は、法務省のページに掲載されている。
供託者・被供託者
財産を供託所に提出する者を「供託者」という。
供託所から供託された財産を受領する者を「被供託者」または「供託の相手方」という。
還付・取戻し・払渡し
被供託者が供託物を供託所から取得することを「還付」という。「還付」の場合、供託は目的を達して終了する。
供託者が供託物を供託所から取得することを「取戻し」という。「取戻し」の場合、供託は最初からされなかったことになる。
「還付」と「取戻し」の双方を含む用語として、供託所から供託物が交付されることを「払渡し」という。
供託物
供託物とは、供託の目的物である財産をいう。
供託物は次の4つに分類することができる。
- 金銭(我が国の通貨に限られ、外国の通貨は含まれない)
- 有価証券(国債、地方債、株券、社債券、特殊法人の発行する債券等)
- 振替国債(ペーパーレス国債)
- 金銭、有価証券及び振替国債以外の物品
供託の種類
供託は、その機能により大別すると、次の5つがある。
- 弁済のためにする供託(弁済供託)
- 担保のためにする供託(担保保証供託)
- 裁判上の保証供託
- 営業上の保証供託
- 税法上の担保供託
- 強制執行のためにする供託(執行供託)
- 保管のための供託(保管供託)
- 没取の目的物の供託(没取供託)
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