不服申立て(健康保険法)

審査請求及び再審査請求

二審制

(審査請求及び再審査請求)

第百八十九条 被保険者の資格標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。

2 審査請求をした日から二月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができる。

3 第一項の審査請求及び再審査請求は、時効の中断に関しては、裁判上の請求とみなす。

4 被保険者の資格又は標準報酬に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく保険給付に関する処分についての不服の理由とすることができない。

一審制

第百九十条 保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は第百八十条の規定による処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。

「第百八十条の規定による処分」とは滞納処分である。

(保険料等の督促及び滞納処分)
第百八十条 保険料その他この法律の規定による徴収金(第二百四条の二第一項及び第二百四条の六第一項を除き、以下「保険料等」という。)を滞納する者(以下「滞納者」という。)があるときは、保険者等(被保険者が協会が管掌する健康保険の任意継続被保険者である場合、協会が管掌する健康保険の被保険者若しくは日雇特例被保険者であって第五十八条、第七十四条第二項及び第百九条第二項(第百四十九条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による徴収金を納付しなければならない場合又は解散により消滅した健康保険組合の権利を第二十六条第四項の規定により承継した場合であって当該健康保険組合の保険料等で未収のものに係るものがあるときは協会、被保険者が健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者である場合は当該健康保険組合、これら以外の場合は厚生労働大臣をいう。以下この条及び次条第一項において同じ。)は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、第百七十二条の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。
2 前項の規定によって督促をしようとするときは、保険者等は、納付義務者に対して、督促状を発する。
3 前項の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。ただし、第百七十二条各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
4 保険者等は、納付義務者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区又は総合区とする。第六項において同じ。)に対して、その処分を請求することができる。
一 第一項の規定による督促を受けた者がその指定の期限までに保険料等を納付しないとき。
二 第百七十二条各号のいずれかに該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。
5 前項の規定により協会又は健康保険組合が国税滞納処分の例により処分を行う場合においては、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
6 市町村は、第四項の規定による処分の請求を受けたときは、市町村税の例によってこれを処分することができる。この場合においては、保険者は、徴収金の百分の四に相当する額を当該市町村に交付しなければならない。

 

行政不服審査法の適用関係

(行政不服審査法の適用関係)

第百九十一条 前二条の審査請求及び第百八十九条第一項の再審査請求については、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二章(第二十二条を除く。)及び第四章の規定は、適用しない。

 

審査請求と訴訟との関係(審査請求と訴訟との関係)

第百九十二条 第百八十九条第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。

健康保険法190条に規定する処分(保険料等の賦課もしくは徴収の処分または滞納処分)の取消しの訴えは、社会保険審査会の決定を経ずに、提起することができる。

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